『アナと雪の女王』『聖闘士星矢・北欧アスガルド編』を比較検証してみた。

個人が趣味的に作成したページです。ネタバレしかないので閲覧は自己責任で。

似たイメージやエピソードを集めてみた。百聞は一見にしかずっていうので。

☆説明文の内容で文字色変えてます。星矢 アナ雪 両作品共通 突っ込み

☆ほんとにネタバレしかないので、くれぐれも閲覧は自己責任でおねがいします。☆

ではどうぞ↓↓





とある北方の国の美しい王女姉妹。姉が女王として国を治める。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

その国の名は アスガルドAsgard アレンデールArendelle
山の頂にあるのは オーディーン像とワルハラ宮殿 氷の城。
『星矢』では海上の祈りの場から山頂のワルハラ宮殿まで石の階段が続いており、途中に町や家々が点在する。
『アナ雪』では町と宮殿は海の近くにあり、山頂の氷の城は狂乱した姉女王が一晩で作り上げた。この氷の城はとても美しく強烈な印象なのに、作品後半ではなかったかのようにフェイドアウトしてしまう。なんと勿体ない。 星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

姉女王には凍結の超能力があった。
呪いのニーベルンゲンリングを嵌められ、凍結の祈りを放棄する姉女王ヒルダ。極北の氷が融けはじめ、世界は水没の危機に。
手袋を脱ぎ捨て、その手に宿る凍結能力を暴走させる姉女王エルサ。絶望する心の赴くまま自国を氷付けにしてしまう。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

山頂の城に立てこもった姉女王は、自分を守る護衛を創りだす。
ヒルダは伝説の七体の神闘衣(ゴッドローブ)を召喚し、七人の若者に与え神闘士(ゴッドウォーリアー)とする。
エルサは氷雪から巨人マシュマロウを創りだす。 ←さらっと出てくるけど、生命を与えるって凍結よりすごい能力のような。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

妹姫は、姉のような超能力はない、普通の娘。
作中では彼女をめぐる二人の男性との愛憎劇が描かれる。

氷河ハンス王子には、大勢の男兄弟がいるという奇妙な背景設定がある。
星矢の100人兄弟設定はアニメのほうはなかったかな?けど原作では有名な面白設定なので入れてみた。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

変わってしまった姉を元に戻すため奔走する妹姫。偶然出会った男性に助けを求める。 星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

親を亡くし、人外( トロール)とともに育ち、人間嫌いの若者 フェンリル クリストフ
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

姉女王の城へ向かう途中、狼の襲撃にあう。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

同じような場所を集めてみた。上から
凍った滝。星矢の滝はこの後、紫龍が廬山昇龍覇(ろざんしょうりゅうは)で破壊。
国土にマグマ帯がある。けっこう珍しい設定?
雪山で遭難しかけた時、運良くみつかる山小屋。お約束ですね。
お屋敷の図書室で先祖が書き残した秘密を発見。これもお約束。
お城には、牢獄。両手を戒められているのは手から攻撃技をだすから。この後、脱獄。これも…
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

姉女王のかわりに世界を凍結させるアテナ。徐々に小宇宙(コスモ)が消耗してゆき、半日後には死の危機に。
姉女王の説得に失敗し、逆に凍気を心臓に受けるアナ。徐々に体が凍ってゆき、半日後には死の危機に。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

女王殺しの陰謀。
女王ヒルダを殺し、アスガルド乗っ取りを企む名門貴族出の神闘士アルベリッヒ。アルベリッヒの女王殺しの図は彼の妄想。
女王エルサを殺し、アレンデール乗っ取りを企む遠国の王子ハンス。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

きょうだいの愛憎劇。
深夜でもわが子のために奔走する親。しかしこの時の親の決断が、きょうだいの仲を引き裂くことになった。
兄バドは迷信を恐れる親に捨てられ農夫の子となり、貴族の家で不自由なく暮らす弟シドを恨みながら育つ。
姉エルサはその超能力を恐れる親によって一室に閉じ込められ、自由奔放な妹アナと対照的に育つ。
長年の鬱積した感情と誤解から、すれ違い傷つけあうきょうだい達。 妹は死の間際に最後の力で 姉を守ろうとし、 姉はようやく心を開くが時既に遅く、 妹は最愛の 姉の腕の中で息絶える。
『アナ雪』の姉妹愛至上主義は相当ですが、『星矢』も強烈。作品中で愛といえば圧倒的に兄弟姉妹の愛で、親子とか男女の愛の話は殆どない。
ちなみにアンデルセン『雪の女王』にはきょうだいという関係はでてきません。

星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

凍った人。心の熱い何か小宇宙(コスモ)とか、真実の愛とか)で融けるらしい。
『アナ雪』では凍結能力があるのは姉女王エルサだけだが、『星矢』では聖闘士も神闘士も凍結拳を使うので、凍り方にもバリエーションがある。画像は、紫水晶(アメジスト)に閉じ込められた魔鈴さんと星矢。シベリア生まれの聖闘士キグナス氷河とアスガルドの神闘士ハーゲンの凍結拳対決。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

たったひとりで男達と戦う孤独な姉女王。
超能力で圧倒的な強さをみせるが、戦い慣れない女性の哀しさ、戦闘のプロの男達に徐々に追い詰められる。

『アナ雪』の姉の戦い方で『星矢』を思い出す、という感想の人も多かった。 星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

クライマックス。全てを失った姉女王へ振り下ろされる剣。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

タイムリミット。仲間達の奮闘も空しく、息絶えるアテナ アナ。
呪縛から解き放たれ正気に戻った姉女王は絶望するが
アテナ アナの心に小宇宙(コスモ) 真実の愛が宿り、奇跡的に蘇生する。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

姉妹の和解。抱き合って喜ぶ。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

大団円。姉女王の超能力が正しく使われ、光の粒が国を覆い、全ては元通りに。
星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

おまけ。出会った日にプロポーズするのはディズニーの十八番だが、熱血少年漫画だとこんな殺伐とした展開に。
ギリシャの海商王ソロ家のパーティーに招かれたアテナ沙織。初対面のソロ家当主ジュリアンにプロポーズされるが、その場で振ってしまう。
「バカな…私を拒絶する女がいるなんて…!?」(ジュリアン・ソロは振られたショックで海神ポセイドンとして覚醒)
北欧アスガルド編から続く海皇ポセイドン編のプロローグとして語られるこのエピソードは、時系列的には北欧アスガルド編の前日譚にあたり、実はアスガルド混乱の黒幕はアテナを困らせたかったポセイドンであったことが明かされる。

星矢とアナと雪の女王の比較画像,comparative verification image of SaintSeiya and FROZEN

頻出の疑問をQ&A方式で解説してみた。ネットの意見まとめ的な。

☆まとめといいつつページ作者の主観もけっこう入ってる。個人のページだから許してね。☆


  1. 『聖闘士星矢』なんてマイナーな作品、知らないんだけど?
    『聖闘士星矢』(セイントセイヤ)はマイナー作品ではありません。
    車田正美氏が『週刊少年ジャンプ』誌に1985年から1990年まで連載した、1980年代の日本の少年漫画を代表する作品のひとつです。連載中の1986年にテレビアニメ化され、1989年まで全114話の長期シリーズとして放映されました。また作中に登場する戦闘用の甲冑「聖衣(クロス)」の玩具は大ヒット商品となりました。その後も現在まで、続編アニメーション、他作家による数多くの外伝シリーズなどが作られ続けています。
    海外においても、1990年代から欧州、南米、中東等、80カ国以上で初代アニメシリーズがテレビ放映され、大人気となり、いまだに多くのファンがいます。* どのくらいの人気かといえば、『ドラゴンボール』と並ぶくらいといえばどの程度かおわかりでしょうか。なお海外では"Saint Seiya"より"Knights of the Zodiac"(十二星座の騎士)のタイトルで知られているようです。
    注* 国内外で影響を公言する著名人も多く、最近では2010年の映画『タイタンの戦い』の監督でフランス出身のルイ・レテリエ氏が、同作でギリシャの神々が輝く鎧をまとっているのは子供の頃に夢中だったアニメ『星矢』へのリスペクトだと熱く語っており、感激した車田正美氏が同作の日本版コラポスターを4種も描き下ろしたというエピソードがあります。
  2. 『聖闘士星矢』は知ってるけど、『アスガルド編』なんてあったっけ?
    『北欧アスガルド編』は原作漫画にはないアニメのオリジナルシリーズです。初代アニメ全114話のうち74話から99話にあたります。
    なお、何度か映画化されたうちの第2作『神々の熱き戦い』(1988年)もアスガルドが舞台なので『アスガルド編』と呼ばれることがありますが、設定等はテレビアニメーション版とは異なっています。
  3. 『アナ雪』はアメリカ作品だよ!アメリカ人がアニメ『星矢』をどこで知ったの?
    上で1990年代から世界中で人気があったと書きましたが、北米は例外でした。*
    最初に公式に北米で放映されたのは2003年、アニメ専門のケーブルテレビでの放映でした。それまでにマニアなアニメファン向けにビデオとして販売されていましたが、テレビで一般向けに放映されたのはこの時が最初です。
    注* 北米での『星矢』は、南米や欧州ほどの人気はない、と一般には言われています。しかし、つい最近の2012年、『星矢』の著作権を巡ってアメリカの個人が10億ドル(当時のレートで約800億円)もの訴訟を起こして話題となりました。「星矢」がアメリカの訴訟ゴロに標的とされる程度には価値あるコンテンツとみなされていることがわかります。
  4. 『アナ雪』の原作は、アンデルセン童話の『雪の女王』だよ!
    公式にはそのようにアナウンスされています。しかしアンデルセン童話と『アナ雪』の共通点は「人語を解するトナカイ」くらいで、ほかは全く違っています。
    この盗作・剽突問題を考えるにあたって、アンデルセン童話『雪の女王』とディズニー『アナと雪の女王』とがどれほどかけ離れているかは、重要なポイントです。アンデルセン『雪の女王』を未読の方は、無料で立派な翻訳が公開されてますので一読してみてください。
    あおぞら文庫 楠山正雄訳『雪の女王 七つのお話でできているおとぎ物語』
    また、1957年(!)ソ連(当時)製作の『雪の女王』(レフ・アマターノフ監督)は、アンデルセン童話にほぼ忠実にアニメーション化されており、当時の世界中のアニメーション関係者に衝撃を与えた素晴らしい作品です。最近、日本で新訳版がでたので視聴しやすいと思います。興味のある方はぜひご覧ください。
  5. 『アナ雪』と『星矢』に共通の原作があるのでは?
    ありません。
    『アナと雪の女王』が公式に原作(原案)としているのは、アンデルセン童話『雪の女王』のみです。
    (2014年5月現在)
    『聖闘士星矢 北欧アスガルド編』がネーミングとデザインで元ネタとしているのは、北欧神話と、ドイツの歌劇『ニーベルングの指輪』です。『ニーベルングの指輪』は、北欧神話とライン河畔の古伝承のミックスである叙事詩『ニーベルンゲンの歌』が元なので、大雑把に言えばキリスト教化前の古ゲルマン神話が『星矢北欧アスガルド編』の元ネタ、ということになるでしょうか。
    なお、『星矢』本編はギリシャ神話をモチーフにしています。1986年当時、アニメオリジナルシリーズの構想にあたり、連載中の本編の展開に影響を与えないよう、あえて違う北欧神話が題材に選ばれました。
  6. 『聖闘士星矢』が、アンデルセン『雪の女王』から影響を受けているのでは?
    いいえ。
    『聖闘士星矢』とアンデルセン『雪の女王』とは、公式にも非公式にも無関係で、似たところもありません。
  7. アンデルセン『雪の女王』が、北欧神話から影響を受けているのでは?
    回答者は文学や人類学の専門家ではありませんが、『雪の女王』に限らずアンデルセン童話全般からは、北欧神話的なものは感じられません。理由としては、アンデルセン自身が敬虔なクリスチャンでその作品にはキリスト教色が極めて強くあらわれていることがあげられるでしょう。*1、異教の神々の英雄譚である北欧神話とは、根本的に相入れないわけです。*2
    さらに言えば、『雪の女王』中の「ラップランド」「フィンマルク」の住民の描写は、あたかも未開の原住民のごとく(地面に穴を掘って住み、干魚を手紙代わりに使う など)で、現代的な感覚では蔑視的と感じられるほどで、これらの地域への憧れやリスペクトの類は残念ながら読み取れません。*3
    注*1 例えば『雪の女王』では、全七章のうちの冒頭一章を、(キリスト教でいうところの)悪魔が鏡を作り天界の天使と神に挑んで破れ、鏡の破片が人界に災いをもたらす、という話に割いています。
    注*2 アンデルセンは厳格なクリスチャンでしたが、一方で北欧神話への造詣は深く親しみを感じていたという説もあります。しかし彼の作品には直接的な北欧神話への言及や描写はでてこないので、このような回答としました。
    注*3 アンデルセンが差別主義者だったということではなく、彼の時代のクリスチャンの「サーミ人」「ラップ人」に対する一般的な認識がこんなだった、ということだと考えます。ここらは微妙な問題なので、追及したい方はご自分でアンデルセン童話をお読みください。
  8. いわれてみれば似たところがあるけど、違うところもいっぱいあるよ!
    違う作品なのだから、違うところがあるのは当然です。全部同じだったらむしろ恐いよ。中国の新幹線アニメじゃあるまいし。
    最大の違いは、『聖闘士星矢』は内容の8割以上を殺伐としたバトルシーンが占めていますが *1、『アナ雪』はこのてのバトルシーンは殆どなく、かわりに姉妹や恋愛のエピソードで占められているという点でしょう。この違いは、作品が最終的に目指したところが『星矢』は少年向け、『アナ雪』は少女向けという違いに起因するものと考えます。ほかにも星矢のほうが(戦闘要員としての)登場キャラクターが多いとか、細かい違いはあるのですが、最大のものはやはりこれで、上のイメージ比較でとりあげたようにほぼ同じプロット、良く似た舞台、デザインを持ちながら、印象は真逆なほど違う*2原因となっています。
    この点は、同じく盗作疑惑のある『ライオンキング』『アトランティス』のような、もうリメイク作品ってことにしたほうがよくね?という事例とは異なるところです。
    注*1 是非はともかく、アスガルド編に限らず『星矢』シリーズは全部、そんなかんじです。
    注*2 ページ作者は『アナ雪』は公開前からネット等を通じてあらすじは知っており、あらかじめ両作品は似ているという先入観を持って鑑賞しましたが、感想は「たしかにプロット、舞台、デザインはほぼ一致といっていいくらい似てるが、似ている印象はあまりない。」という奇妙なものでした。
  9. 長期のテレビシリーズと単品の映画を比較するのはフェアじゃない。
    『星矢アスガルド編』は全26話、時間数にすると一話約20分として約520分。『アナ雪』は約100分なので、時間で約5倍の差があります。ただし『星矢』は8割以上がバトルシーンで、残りの2割程度の時間でストーリーが展開していきます。その是非はともかく、実質的にストーリーが動いている時間数は『星矢』と『アナ雪』はほぼ同じくらいです。作中の主要イベントの経過時間(妹が旅立ってから姉が正気に戻るまで。数日間)も同じくらいです。ちなみにアンデルセン『雪の女王』では、主人公の少女の旅は約1年間続きます。
  10. 『アナ雪』の舞台はノルウェーの実在の場所がモデルだよ!『星矢』も北欧が舞台なら、景色が似てるのは当然だよ!
    当然でしょうか?アンデルセン『雪の女王』は北欧が舞台ですが、イメージできる景色(景観)は、『アナ雪』とも『星矢』とも全く似てないです。アンデルセン『雪の女王』からイメージされる雪景色は、どこまでも続く雪原です。険しい雪山、山頂の城、などというイメージはでてきません。*1
    『アナ雪』スタッフがロケハンに行ったというノルウェーのフィヨルドや水上教会、街の家々の様子は映画の中の冒頭の夏の場面によく生かされていたと思います。ただし、そもそもアンデルセン『雪の女王』を原作としながら、険しい山々を背景に持つ国が舞台として選ばれた理由や、海に面した下方から山頂にある城を目指すといった舞台込みのプロットがでてきた経過は、『アナ雪』製作側からこれまで説明されておらず、不明です。*2
    なお『星矢アスガルド編』の北欧は、特定の国や地方のモデルはなく、不特定の北欧の写真等から場所のイメージを固めたと思われます。(もしかするとドイツのライン河畔も舞台イメージに入っているかもしれません。「ニーベルングの指輪」も原作のひとつなので。)当時、星矢スタッフが海外ロケハンに行ったという話もありません。
    注*1 『雪の女王』の景観は、スカンジナビア半島南端(主人公の少女の住む町はどこかは明言されていないが、おそらくそのあたり)からグリーンランドのスピッツベルゲン島までの約3千キロもの距離を1年間かけてロードムービー的に移り変わっていきます。一国の海岸沿いから山頂の城とその間の雪道という狭い範囲を数日間ぐるぐるしているだけで終了する『アスガルド編』『アナ雪』両作品とは、そもそも景観的に似ようがないプロットです。
    注*2 『アナと雪の女王ビジュアルガイド』掲載の美術監督マイケル・ジャイモ氏のインタビューを読みましたが、そもそもノルウェーのフィヨルドのような景観が『アナ雪』の舞台として発想された経過については、言及されていませんでした。ジャイモ氏の決定の範疇外だったかもしれないし、日本語ソースにないだけかもしれませんが。あの山頂の城の背後の、仏像の光背みたいな形の岩塊はどこからの発想なのか、純粋に聞いてみたいです。
  11. で、結局、『アナ雪』は盗作・剽窃作品なの?
    借用、インスパイア、インスピレーション、オマージュ、リスペクト等々、言い方はいろいろですが、先行作品からアイデアを借りることじたいは、よくあることで、むしろ全ての発想がオリジナルであることなど、これだけ先行作品が沢山あるなかではありえない、というのが概ねのネットの皆さんの意見でした。私もそう思います。法的には著作権料をどうするとか綺麗事ではない問題があるのでしょうが、そこは当事者(権利者)どうしの問題*1であって、作品を享受する側が訴えろとかどうとか言える立場ではないと考えます。
    よくないのは、そういう借用をやっているのに「やってない」ということです。私的には、ここに至ってはじめて「盗作・剽窃」と呼ぶに値する行為となります。*2
    なぜそれがよくなくて、かつ作品享受者(鑑賞者)の立場で文句をいっているのかといえば、作品(商品)に関して嘘をつかれているからです。『アナ雪』を観て感動した人が(多くは子供かもしれない)、この問題を知ったとき(繰り返しますが、公式に借用を表明されているなら、鑑賞者的には興味や関心が他作品に広がりこそすれ、何の問題もありません。そうでない場合)、『アナ雪』製作者の創作者・クリエイターとしての不誠実さにショックを受けることでしょう。
    このページの作者は、『アナと雪の女王』は、『星矢アスガルド編』から世界設計はじめ、プロット、キャラクターデザインまで多くを借用している、と考えているわけですが、 2014年5月現在、『アナ雪』製作陣が『聖闘士星矢 北欧アスガルド編』について、関係や影響を認めたり言及したことはありません。2人の監督、クリス・パックとジェニファー・リーは、アナとエルサの王女姉妹のキャラクターに「モデルはいない」と明言しています。*3
    そういうわけで、このページの作者の結論は、『アナと雪の女王』は、盗作・剽窃をやらかしている作品です。作品単体としては、アンデルセン『雪の女王』は跡形もないものの、違う良さのある楽しいアメリカ産娯楽作品だと思うだけに、こういう風に断定するのは、とても残念です。
    注*1 著作権の切れたアンデルセン『雪の女王』とは違って、『聖闘士星矢』は今現在も新作が作られている生きたコンテンツなので、正式にアイデアの借用等といった話を持っていった場合、権利者がどういう反応をするのかはわかりませんが、少なくとも車田正美氏は純粋に喜んだのではという気がします。上で例示した『タイタンの戦い』でもそうでしたし。「やってしまった」後では、ifでしかありませんが。
    注*2 定義は人によっていろいろでしょうけど。権利者が文句を言わない(言えない)ならば、どれだけ似ていようが盗作ではない、と開き直る人(会社)もいるかもしれませんね。『ライオンキング』『アトランティス』のときのディズニー社がまさにそうでした。
    注*3 『アナと雪の女王ビジュアルガイド』掲載の両監督へのインタビューより。なお同インタビューの中で、アンデルセン『雪の女王』のことをジェニファー・リーは「オリジナル」と呼んでいます。また姉女王エルサのキャラクター設計に関して「オリジナルのストーリーでは、『雪の女王』は象徴的なキャラクターです。彼女については何もわからない。だから、白紙状態からのスタートでした」と語っています。

このページについて

作った人:
オールドアニメファン。初代星矢ブームを幼少時に体験したくらいの年齢。映画・アニメ・漫画とは無縁の仕事をしている。
作ったわけ:
2013年12月、某ちゃんねるの偶然覗いたスレッドで、日本では当時未公開のディズニー新作が、海外フォーラムで星矢アスガルド編からの盗作と指摘されてることを知る。
それからこの問題に興味を持ち、ネットでいろいろ見てまわるが、盗作論争をしている人の大部分が『聖闘士星矢』『アスガルド編』を知らないか詳細を忘れているらしく、議論が深まらないのを残念に思い、また自分の考えを整理するために、作ってみた。
引用・転載等について:
このページの内容は、主にネットでみつけた意見を個人的に収集・整理したものが大部分です。なので、オールドアニメファンは何の権利も主張しません。文章部分については、引用・転載したいという奇特な方がおられたら、自由にやってもらってかまいません。報告も不要です。議論の叩き台としていただければ本望です。
ただし画像の転載・引用については、特に営利媒体で使用する場合は、星矢・アナ雪それぞれの著作権者に問い合わせてください。ここでは、フェアユースの考え方に拠って、個人的に比較検証するために利用させてもらってます。
連絡先:
一応 設定してますが、個別の感想・質問・抗議等々には原則として返答しない予定。 ゴメン。あと外国語のメールも勘弁して、読めないから。外国語メールと添付ファイルメールは、ウィルスと区別するスキルがないので、読まずに削除してる。
作成のために参考にしたもの(順不同)
DVD『聖闘士星矢』
DVD『FROZEN(北米版)』
書籍『聖闘士星矢アニメスペシャル1』『同2』『同3』
書籍『アナと雪の女王ビジュアルガイド』
書籍『雪の女王』(アンデルセン/楠山正雄訳)
書籍『エッダ―古代北欧歌謡集』(谷口幸男訳)
書籍『北欧神話と伝説』(グレンペック/山室静訳)
サイト『A LA CARTE』様  『アナ雪』関連記事を参考にさせていただきました。m(_ _)m
サイト『TAG index』様 TAG index 画像、テンプレート使わせていただきました。m(_ _)m
ネットの星矢、アナ雪ファンの皆様  勝手にまとめました。ありがとう。m(_ _)m